スポーツ選手や演奏家の中で、
「急に体が動かなくなった」
「思うようにプレーできない」と悩む人がいます。
この状態を「イップス」と呼びます。
イップスは、技術の問題ではなく
心と身体のバランスが崩れたときに起こる、
神経系のトラブルです。
■ イップスとは?
イップスは、ゴルフや野球、テニスなどの競技中に
「いつも通りの動きができなくなる」現象です。
多くの人は「緊張のせい」や
「メンタルの弱さ」と考えがちですが、
実際には脳と自律神経の誤作動が関係しています。
「やらなきゃ」と思えば思うほど、
身体が硬直して動かなくなる
――まるでブレーキを踏みながら
アクセルを踏んでいるような状態です。
■ 脳の防御反応が“動きを止める”
人の脳は危険を察知すると、
身体を守るために自動的に
防御反応を起こします。
過去に失敗や恐怖を経験した場面が
脳に強く刻まれると、
その記憶がトラウマのように蘇り、
脳が「再び危険だ」と判断して
体を止めてしまうのです。
例えば、試合でミスをして怒られた、
失敗を繰り返した
――そんな出来事が潜在的なストレスとなり、
脳の“扁桃体”が反応して筋肉の動きを抑制します。
つまり、意識では「動かしたい」と思っても、
無意識の脳が「動かすな」と
ブレーキをかけている状態なのです。
■ 自律神経の乱れが
筋肉のコントロールを狂わせる
イップスになる人の多くに共通しているのが、
自律神経の乱れです。
自律神経は、呼吸・血流・
筋肉の緊張などをコントロールしており、
心の状態に非常に敏感です。
プレッシャーやストレスを感じると、
交感神経が優位になり、筋肉は常に緊張状態に。
肩や背中、首の筋肉が固くなれば、
脳と身体の信号伝達も
スムーズにいかなくなります。
その結果、
“体が動かない”
“手が震える”
“力が抜けない”
といった症状が現れます。
■ 「意識しすぎる」ことが悪循環を生む
イップスに陥った人ほど、
「次は失敗しないように」
「正しく動かそう」と考えすぎてしまいます。
この“意識的なコントロール”が、
逆に身体の自然な動きを邪魔してしまうのです。
本来、熟練した動きは無意識で行われます。
しかし、緊張や不安によって意識が過剰に働くと、
脳の「運動野」と「感情中枢」が干渉し、
動作がぎこちなくなります。
結果として、
「動かそうとするほど動かない」
という悪循環が起こるのです。
■ S.K.カイロワールドのアプローチ
鶴橋のS.K.カイロワールドでは、
イップスのように
「心の緊張が身体を固めてしまう状態」に対して、
自律神経のバランスを整える施術を行っています。
施術では、背骨や骨盤の歪みをソフトに整えることで、
神経伝達をスムーズにし、
交感神経の過剰な興奮を鎮めていきます。
体の緊張がほどけることで、
呼吸が深くなり、
脳が「安全だ」と認識するようになります。
また、施術後は「体が軽い」
「力を抜ける感覚が戻った」と言われる方が多く、
自然に体が動く“リラックス状態”を
取り戻すことができます。
■ 放置するとどうなる?
イップスを「気のせい」や
「精神的な弱さ」と思い込み、
無理に練習を続けると、
さらに脳と身体のつながりが混乱していきます。
すると、動作だけでなく、
睡眠や食欲、集中力にも
影響が出てくることがあります。
これは、自律神経のバランスが
長期的に崩れてしまうためです。
■ まとめ
イップスは「心が弱いから起こるもの」ではありません。
それは、脳が体を守ろうとして出しているSOSです。
S.K.カイロワールドでは、
身体の歪みを整えながら、
自律神経の緊張を解きほぐすことで、
脳と身体の連携を取り戻すサポートを行っています。
もし「昔のように自然に動けない」
「体が固まる感覚がある」と感じたら、
それは体からのサインかもしれません。
頑張る前に、
一度リラックスを取り戻すことから
始めてみてください。
お電話ありがとうございます、
S.K.カイロワールドでございます。