自律神経失調症が引き起こす「めまい」の正体と改善法

今回は、多くの方が悩まれている「めまい」と、

私たちの体の司令塔とも言える「自律神経」の、

密接かつ複雑な関係について、

深く掘り下げていきます。

 

単なる疲労やストレスで

片付けられがちな「めまい」ですが、

その裏には自律神経の乱れという、

無視できない問題が隠されていることが多いのです。

 

1.「めまい」の正体と自律神経の役割

私たちが「めまい」と感じる現象は、

大きく分けて2種類あります。

 

回転性めまい(Vertigo)

自分や周囲がぐるぐると回っているように感じるもの。

 

耳の奥にある三半規管などの

平衡感覚を司る器官の異常が主な原因です

(例:メニエール病、良性発作性頭位めまい症)。

 

非回転性めまい(Dizziness)

ふわふわ、ふらふらする、立ちくらみのような感覚。

 

これは脳の血流や、自律神経による血圧

・心拍数の調整がうまくいかないことが

原因であることが多く、

今回焦点を当てるポイントです。

 

では、自律神経とは何でしょうか?

 

自律神経は、交感神経(アクセル役、活動・緊張モード)と

副交感神経(ブレーキ役、休息・リラックスモード)の

2つから成り立ち、私たちの意思とは関係なく、

心臓の動き、呼吸、体温、そして血管の収縮・拡張といった

生命維持に不可欠な機能を24時間コントロールしています。

 

2.なぜ自律神経が乱れると「ままい」が起こるのか?

自律神経の乱れが、

特に非回転性めまい(ふらつき)を

引き起こすメカニズムは、

主に血流の調整機能の破綻にあります。

 

1.脳への血流コントロールの失敗

平衡感覚を保ち、めまいを防ぐためには、

脳や内耳(平衡器官がある場所)へ

常に一定量の血液が供給され続ける必要があります。

 

自律神経が正常に機能していれば、

立ち上がったときや急に姿勢を変えたときなど、

血圧が下がりそうになると、交感神経が瞬時に働き、

血管を収縮させて血圧を上げ、

脳への血流を維持します。

 

しかし、ストレスや不規則な生活などで

自律神経が乱れると、

この即座の調整機能が鈍ります。

 

立ちくらみ(起立性調節障害)

立ち上がった際に血圧が十分に上がらず、

一時的に脳への血流が減少し、

「ふわふわ」としためまいや失神感を引き起こします。

 

過緊張状態(交感神経の優位)

慢性的なストレスなどで交感神経が過剰に優位になると、

全身の血管が常に収縮しがちになります。

 

この状態が続くと、血流のバランスが崩れ、

頭部や首周りの筋肉も緊張するため、

めまい感や頭痛を誘発します。

 

2.ストレスと内耳の血流障害

また、自律神経のバランスが崩れると、

内耳の血流も不安定になることがあります。

 

内耳は非常にデリケートで、

わずかな血流の変化でも

平衡感覚に影響が出やすい器官です。

 

強いストレスや睡眠不足は交感神経を刺激し、

内耳の微細な血管を収縮させます。

 

この血流障害が、「耳鳴り」や「難聴」を伴う、

耳からくるめまい(例:メニエール病や低音障害型感音難聴)

の発症や悪化の引き金となるケースも少なくありません。

 

3.S.K.カイロワールドが考える自律神経の考え方

自律神経の乱れからくるめまいの改善には、

体の土台である骨格(特に背骨と骨盤)と

生活習慣の両面からのアプローチが不可欠です。

 

🌿 骨格からのアプローチ

背骨と自律神経

自律神経の多くは、

背骨の中を通る脊髄から枝分かれして、

全身の臓器や血管へと伸びています。

 

首(頸椎)の歪み

首の骨が歪むと、

その周囲を通る交感神経の線維が刺激され、

過剰な緊張状態(交感神経優位)が

引き起こされます。

 

これが全身の血流調整を狂わせる原因となります。

 

カイロプラクティックケア

背骨や骨盤の微妙なズレ

(サブラクセーション)を正確に特定し、

手技によって優しく調整することで、

神経の流れへの圧迫や刺激を解放します。

 

これにより、自律神経が過剰に

興奮している状態が鎮まり、

交感神経と副交感神経のバランスが

正常な状態へと戻る手助けをします。

 

結果として、血管の調整機能が回復し、

めまいが起こりにくい体へと変化していきます。

 

🧘‍♀️ 生活習慣からのアプローチ

質の高い睡眠

副交感神経が優位になる

夜10時〜深夜2時の時間帯に

しっかりと休息をとることが、

自律神経をリセットする上で

最も重要です。

 

軽い運動:ウォーキングやストレッチなど、

リズミカルで負荷の少ない運動は、

自律神経のリズムを整える効果があります。

 

ストレス管理:深呼吸、瞑想、

趣味の時間などを意識的に作り、

交感神経の興奮を鎮める時間を持つことが大切です。

 

「めまい」は体からの大切なメッセージです。

 

自律神経のバランスが崩れているサインを見逃さず、

体の土台から整えるカイロプラクティックと

日々のセルフケアで、

めまいのない、安定した毎日を取り戻しましょう。

 

お体の不調やめまいでお悩みの方は、

ぜひ一度、S.K.カイロワールドにご相談ください。

めまい(メニエール)について詳しくはこちら

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