頭痛の原因は多岐にわたり、大きく分けると「一次性頭痛」と「二次性頭痛」の2種類に分類されます。

1. 一次性頭痛

一次性頭痛は、特定の疾患が原因ではなく、頭部や首・肩周りの血管や筋肉、神経の問題から生じる頭痛です。代表的なものには以下があります。

  • 緊張型頭痛
    肩や首の筋肉が緊張し、血流が悪化することで起こる頭痛です。長時間のデスクワークやスマートフォンの使用、ストレス、姿勢の悪さが原因になることが多く、頭を締め付けられるような痛みを感じることがあります。
  • 片頭痛
    片頭痛は、脳の血管が急に拡張し、その周りの神経が刺激されることで起こります。ズキズキと脈打つような痛みが特徴で、頭痛が発生する前に光がまぶしく感じたり、視界にチカチカしたものが見える「前兆」が現れることもあります。ストレスやホルモンバランス、天候の変化、睡眠不足、特定の食べ物が引き金となることが多いです。
  • 群発頭痛
    群発頭痛は、目の奥や片側のこめかみに激しい痛みが生じる頭痛です。1~2か月間、決まった時間に集中して発生することが特徴で、アルコールや強い匂い、気圧の変化が引き金になることが多いです。

2. 二次性頭痛

二次性頭痛は、他の病気や外傷などが原因で生じる頭痛です。原因となる病気には以下のようなものがあります。

  • 副鼻腔炎(蓄膿症)
    副鼻腔に炎症が起こると、顔面や額に重苦しい痛みが生じることがあります。頭を下げたときに痛みが増すのが特徴です。
  • 緑内障
    眼圧が急に上昇すると目の奥や額に激しい痛みを感じることがあります。視力低下や吐き気を伴う場合もあり、早期の治療が必要です。
  • 脳の病気(脳腫瘍、脳出血、脳梗塞など)
    脳内の腫瘍や出血、血流障害などが原因で頭痛が発生する場合があります。この場合、日を追うごとに頭痛が強くなったり、吐き気やめまい、しびれ、言語障害などが併発することが多く、早急な受診が必要です。
  • 髄膜炎
    頭痛に加えて高熱や嘔吐、首の痛みが伴う場合は、髄膜炎の可能性があります。感染症によって起こるもので、特に急激に悪化する場合があります。
  • 高血圧
    血圧が急激に上昇すると、頭全体が重苦しく感じたり、締め付けられるような痛みを伴うことがあります。通常の高血圧は痛みが出にくいですが、血圧が非常に高くなると頭痛が出ることがあります。

対策

頭痛を防ぐためには、十分な睡眠をとり、ストレスを溜めないようにすること、姿勢を良く保つことが重要です。

また、緊張型頭痛の予防には、肩や首のストレッチや温めること、片頭痛の場合はチョコレートやアルコールなど、トリガーとなる食品や生活習慣に注意を払うことが有効です。

S.K.カイロワールド